なぞなぞを解くとはどういうことか
久しぶりにゴールデンのクイズ番組を見ていて、ふと思ったことがあったので一筆書きで書いていきたいと思います。
この命題について語る前にまず、「なぞなぞ」という言葉をはっきりとさせないといけません。ここで便利なグーグル大先生、今夜も頼りになります。
「なぞなぞ」は、
「問いかけに対して、とんちを利かせた答えを要求する言葉遊びを用いたクイズである」(Wikipedia,2012)
とあります。
んー、これだとまだフワフワしていてよく分からないので、もう少し具体的に考えていきたいと思います。
我々がなぞなぞを解く時、どんな思考回路で頭を動かしているのでしょうか。以下の例題で考えてみます。
「パンはパンでも食べられないパンは、なぁに?」(My mother,2017)
この「なぁに?」の「ぁ」が気になりますが、毅然とした態度で続けます。
「パン」と聞いてまず、香ばしい焼きたての「bread」が思いつくのですが、これは食べられるので、直ちに却下します。
ここでどういう思考が働くか、そう、色々な「パン」を探しますね。「アヤパン」「カトパン」「ショーパン」「ミタパン」などが代表的でしょう。ここで重要なのは、「言語」をありのままの「音」、もっと言うと「物理的な振動」として扱っているということです。意味のある「bread」から飛び出して、一旦「パン」という「音」に変換します。そしてその後、そこに様々な意味を与えた「パン」を発想していくのです(今回はアナウンサーのパンだけですが)。
これは他の大体のなぞなぞでも同じだと思います。
よって、これまでの議論から「なぞなぞを解くこと」を解釈すると、
与えられた言葉から音のみを抽出し、そこにすぐさま新たな意味を与え、題意に沿ったものを探すこと。
という風になるでしょう。要するになぞなぞとは、この動作をいかに素早く、正確に行うかを競うスポーツなのです。
これだけだと、ただのなぞなぞの解剖なので、もう少し続けます。
僕が思うに、これと似たような動作は芸人の「ボケ」でも行われている思っています。
例えば、以下のボケをご覧ください。
今回は画像ですが、ここでも先ほどと同じような思考が行われています。まず、この画像(菅さんの部分)から「謝罪」という意味を抜き出し、一度単なる「映像」として捉えます。その映像に対して今度は、「自分がその原因であることの挨拶」という全く別の意味を吹き込みます。
この過程を経てようやく「どうも、原因です。」という「ボケ」が生まれるのです。多分みなさんが当たり前のように行っているボケの動作は、言語化するとこういうことなのだろうと推測します。
えーとなんでしたっけ、あ、なぞなぞだ。まとめます。
なぞなぞは、与えられた言葉から音のみを抽出し、そこにすぐさま新たな意味を与え、題意に沿ったものを探す作業
であって、これととボケは思考回路が同じ、という話でした。